2011年05月15日

パラオ的公共事業

日本では先日の大震災からの復興作業が今もなお行われていますが、なかでも一番驚いたがその復旧のスピードです。これは海外のメディアでも取り上げられていましたがNEXCO東日本による常磐自動車道水戸IC〜那珂IC(上り線)の復旧現場です。
jyoban_2.jpg
地震発生当日の3月11日

jyoban2_2.jpg
6日後の3月17日

もちろん一部でしょうが、それでもたった6日で修復してしまったスピードはスゴイと海外メディアがみなこぞって称賛していました。

一方パラオでは・・。
パラオには自然災害はほとんどありません。地震も台風も皆無ですし、もちろん火山の噴火もないし津波も珊瑚礁やロックアイランドが天然の防波堤、防潮堤となりほとんど被害が及ぶことはありません。
そういった意味ではパラオはやっぱり楽園なのかもしれません。

しかしそんなパラオでも、2年ほど前に大雨で幹線道路が陥没してしまうという事態が起こりました。
バベルダオブ島東岸の幹線道路(コンパクトロード)が通行止めになってしまい、コロールに行くためにわざわざ島を逆方向に1周して行かなくてはならなくなり島民の生活に大きな影響を与えました。
CollapsedRoad.jpg
道路陥没当時の2009年8月

これ2年近くたった今どうなってるかというと、
CollapsedRoad2.jpg
2011年5月(1年9ヶ月後)

草生えてきてる・・・。

ちなみに、しばらくは夜間に車でここに突っ込む車が続出したそうです。
今は暫定的にこの道の脇に迂回路を作ってなんとか車が通れるようにしています。

パラオでは基本この、
 1.自然災害発生
     ↓
 2.暫定的に困らない程度に修復
     ↓
 3.放置

のパターンが多いです。

CollapsedRoad3.jpg
暫定対応・・

こないだ思い切って聞いてみたのですが、
 自分    「で、あそこの工事っていつ始まんのー。やんないの?」
 パラオ人 「だってお金ないもん。オカネクダサーイ!

道路のアメリカの支援で造られたのですが、その後は資金も技術も不足してなかなか修理ができないのだそうです。

これ、さすがに自分が帰国するまでには直るだろうと思ってましたが、、甘かったようです。

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ラベル:パラオ 道路工事
posted by yort at 11:29| Comment(0) | TrackBack(0) | パラオ政治経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年02月24日

エネルギー危機

先月のチュニジアに端を発した民主化を要求する反政府デモはその後エジプト、リビアなど中東じゅうに広がりを見せています。
これら産油国の政治的混乱はすでに国際的な原油価格の上昇を招いています。
Egypt.jpg
エジプトの反政府デモ(ロイター)

そしてその影響はここパラオにも出始めています。(厳密にはわかりませんが)
先日、PPUCというパラオの電力会社が3月1日からの電気料金の値上げを発表しました。理由は燃料価格の上昇によるとのことで、1キロワット時(kWh)あたり2.5セント上がって25.6セントになるとのことです。

そもそもパラオでは、現在でも電気料金が世界の先進各国と比べても同水準かやや上回っている状態です。

 ■各国の電気料金(2009年データ 家庭向け 1kWhあたり)
   日本    22.8セント
   イギリス  20.6セント
   フランス  15.9セント
   ドイツ   26.3セント(2007年)
   イタリア  28.4セント
   韓国     7.7セント
Source:OECD/IEA, ENERGY PRICES & TAXES 4Q/2010

コロール州のパラオ人家庭の平均所得は2009年6月現在で約12,078ドル(Household Income Survey 2009)ですから、これらの国々との所得の差を考えるとパラオ人が高額な電気代を払っているかがよくわかります。

ちなみにパラオの物価水準はというと、パラオの統計局(←うちの部門)によると2004年ぐらいから年率4〜5%のペースで上昇してきています(2008年は13%!)。
CPI.JPG
Source: Bureau of Budget and Planning
パラオの消費者物価指数

関連する統計データがこれ以上ないので(これはこれで問題)、これだけでは物価上昇の原因はわかりませんが、パラオはエネルギーや食料品などのほとんどを海外からの輸入に頼っています。今後輸入品価格の上昇によるインフレが起きれば家計はますます苦しくなる気がします。

 電気代値上げ
 ガソリン代値上げ
 食料価格上昇
 飲料容器税導入
 出国税(環境税)値上げ(検討中)
 消費税導入(検討中)

家計にとっては負担増の要因が相次ぐ状況ですが、でもパラオでデモや暴動が起きるほどのパワーは感じないです晴れ

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posted by yort at 16:27| Comment(6) | TrackBack(0) | パラオ政治経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年01月31日

増税ふたたび

パラオが抱える問題の一つにゴミ対策があります。

パラオはごみの焼却炉を建設・運営管理するほど財政に余裕もなく、ゴミを燃やしたときに発生する有害物を安全に処理する技術もないため廃棄物用の焼却炉はありません。
そのため、収集したゴミを埋め立てて放置して自然分解させるという方法がとられています。

コロールにはM-Dockという場所にパラオで唯一の大規模なゴミ処理場があります。
Gomi_Koror.jpg
パラオ語で「ゴミステバ」

この処理場、このままのペースでいくとあと2〜3年もでいっぱいになるといわれています。

そのため、この施設の効率的な使用や新しい代替施設の建設など、環境保全を図りつつも増え続けるごみ対策をいかに行うか考えていく必要があるのですが、慢性的な財政難のパラオではなかなか対策が打てずにいました。

しかしこの度、このゴミ対策のため暑いパラオでは欠かせないこれに目をつけました。
PalauBeer3.jpg
ビール以外もペットボトルのジュースや水も

これらの飲み物に一律で一本あたり10セントの税金を課すことでゴミ対策のための財源を作ろうとしています。(施行はまだ先)

消費者から見るとビール、ジュース、水などほとんどの飲み物が値上げになります。
ちなみに飲んだあとに空の容器を回収センターに持って行くと5セント返ってくるそうです。

ただしこれ条件がきちんとついていて、
『回収されるペットボトルはきれいな状態で』
つまり、
PetBottle.JPG
ビートルナッツ使用済

↑これは不可だそうです。

以前の記事でも書いたようにパラオではみんなビートルナッツをやった際に出る唾液を空き缶やペットボトルにペッペッと吐いていますが、お金が絡んでくるとこれも減っていくかもしれません。

環境問題に端を発した増税ですが、意外なところにも波及しそうです。

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ラベル:パラオ ゴミ問題
posted by yort at 23:01| Comment(0) | TrackBack(0) | パラオ政治経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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